主に子どもの病気で、0~5歳に多い急性ウイルスの感染症で手足の
水疱(水ぶくれ)と口内炎ができる夏カゼです。
成人にも感染することはありますが、成人では発疹の痛みを感じること
が多いようです。妊婦が手足口病に感染したらどうなるかに関しては、
はっきりしたデータはなく、明らかな問題点は指摘されていません。
日本では5~10月ぐらいに流行し、潜伏期間は3~7日ぐらいです。
中国では暖かい地方を中心に年間を通じて小規模な流行がみられる
ことがありますが、特に春から秋に多い傾向があります。
主な感染経路は、鼻汁・唾液からの飛沫感染や便などからの
経口感染です。
発疹に触ったせいで感染することは、少ないと考えられています。
最初の1~2日の間に熱が出ることもありますが、38℃以上の発熱は
全体の30%ぐらいで、半分以上は熱は出ません。
また、 水疱は3~5日ぐらいで消えてしまい、一般的には、痕が残る
ことはありません。水泡が出る部分は主に手・足・口です。時には、
お尻や大腿部に出ることがあります。
一般的には水泡の痒みや痛みはありませんが、人によっては軽い痛み
や痒みを感じることもあります。
稀に合併症を併発し髄膜炎になることがあるため、頭痛・吐き気・けいれん・
高熱などの症状には注意しましょう。
また、栄養状態がよくない子どもや抵抗力が弱い子どもでは、脳炎や肺炎を
合併することがあり、中国ではそれらの合併症によって亡くなる子どもが少なく
ありません。日本では、そのような例はまれですが、時には脳炎による死亡例の
報告があります。日本の子どもにはまず合併しないと考えられますが、中国の
子どもの場合には肺出血や急性呼吸促迫などの合併があるようです。
また、小さな子供、特に乳児では、口の中の水泡がひどいと、口の痛みのため
に食事がとれなくて脱水になることが比較的多いので注意が必要です。
手足口病のウイルスは、胃腸に感染する性質があり、多少下痢気味なる可能性
がありますが、普通はひどい下痢になることはありません。また、中耳炎を併発
することもあります。薬としては、熱や咳・鼻水がある場合は 基本的なカゼ薬
を使用し、水泡に対しては、細菌感染が起こった場合には、抗生物質の軟膏を
処方します。
手足口病を起こすウイルスは、主に3種類、厳密には10種類以上いますから、
何度もかかる可能性があります。
主な3種類とは、コクサッキーA16、コクサッキーA10、エンテロウイルス71
の3種類です。エンテロウイルス71の場合は、髄膜炎になりやすいと言われて
おり、コクサッキーA16の場合は、心筋炎になることもあります。
日本人の子どもに比べて中国人の子どもでは、エンテロウイルス71による
手足口病に髄膜炎や肺炎、脳炎などの合併症が多いようです。これには環境
因子や遺伝的体質、栄養状態などが関連しているようです。
ウイルス感染症ですから、他の人にもうつる可能性があります。ただし、軽症例
が多い上に、鼻汁からは2週間、便からは4~5週間はウイルスを排出し続ける
ため、あまり厳密に隔離しても意味がないと言われています。
熱が出た場合や口の痛みが強い場合、あるいは元気がない場合などは、きちん
と対処をする必要があります。水泡がおさまってきて、元気であれば、幼稚園や
学校を休む必要はありません。
「水泡があっても、他に何も症状がなければ、幼稚園や学校を休む必要はない」
という考え方が日本では主流ですが、水疱がたくさん出ている子が幼稚園や
学校に来ていたら、他の子どものお母さんは、気持ちの問題としてうれしくはない
でしょうね。
種々の周囲の状況も考えて、登園や登校を決めてください。
また、水疱はつぶれると感染を起こしたり、痛みが出たりして、治療に時間が
かかる場合がありますから、水疱がなくなるまで、学校での鉄棒や登り棒は
やめましょう。プールも、水泡がふやけてつぶれると細菌感染が起こりやすい
ので、水泳はやめた方が無難でしょう。
最近、重慶や上海、あるいは広州などで、ありもしない手足口病の予防接種
なるものを実施する医療機関があるという話を聞くことがありますが、そういう
予防接種はありません。
しかし、騙されている人が少なからずあるようです。実際には、免疫グロブリン
やヒスタグロビンなどを使っているようですが、無意味です。
注意していただければ幸いです。
![]()
|
学んでしっかり 黄砂対策2 |
チャイニーの特集・コラム |
心の風邪「うつ病」の基礎知識 |







































